拝復
K先生
メールありがとうございました
GISの歴史研究への応用は
まだ始まったばかりでテキストもなく
試行錯誤の状態ですが
これから必ず必要となる研究分野だと考えて進めております
ので
ご期待にお応えできるかどうかわかりませんが
出来る限りのお手伝いをさせて頂きたいと思います

まず

1、私の考えるGIS(空間情報科学)の歴史研究への応用の理由(ですが)

 これからの歴史研究は、考古とか文献とかいった専門分野にわかれて
 難解な専門用語をつかった抽象的な表現で満足していてはいけない
 横断的で学際的な研究による臨場感あふれる歴史叙述と
 それによる歴史研究の現代社会への還元が必要
 歴史遺産を利用した地域社会の活性化や社会構造の見直しなど

 そのためには、媒体を異にしたあらゆる歴史情報の総合化が必要
 ところで
 すべての歴史は場所を不可分の要素としてもっている
 乱暴な言い方を許してもらえるならば
 文献・考古などはその上にのった資料にすぎない
 異なった歴史系諸科学をつなぐものが空間情報である
 ゆえに、位置情報を軸にした歴史情報のデータベースをつくることが
 横断的で学際的な歴史研究をすすめる第1歩である

 と考えております
 そこで

2、具体的な方法(としておりますのが)
(1)ストレートな景観復原
 抽象的で難解な用語の氾濫する専門論文ではなく
 臨場感あふれる歴史研究の成果の代表はジオラマである
 ところが、現実的な模型製作は手間と費用が膨大
 個々の歴史家にはできない
 そこで仮想空間でそれをすればいい
 デジタルマップに歴史情報を組み込みシミュレーションをおこなう
(これによって、頭の中だけで考えていたことが、現実的におこりうるのかどうか
リアルに検証できます
 また、事件と場所の因果関係についてもリアルに考えることができます)

(2)社会の仕組みを考える
 都市の構造や集落の配置は、その時の社会の仕組みを反映したモノなので
 歴史情報がどのように配置されているかを調べることで
 その時のその地域のさまざまな力関係が推測できることになります
 歴史研究の中でいわゆる「社会構造論」の範疇になります

現在この2点をすすめております